校内順位決定方式Ⅰ〜Ⅴ型とは?愛知県入試の合否の決め方を解説

愛知県公立高校入試|校内順位決定方式Ⅰ〜Ⅴ型を徹底解説 旭丘・明和など型別学校一覧【井ノ塾】

愛知県公立高校入試の校内順位決定方式を徹底解説
Ⅰ型〜Ⅴ型の計算式・旭丘・明和など型別学校一覧・自分に合った型の選び方

愛知県の公立高校入試では、内申点と当日点を「ただ足す」のではなく、高校ごとに異なる「校内順位決定方式(Ⅰ型〜Ⅴ型)」の係数をかけて合算し、合否が決まります。同じ内申点・同じ当日点でも、受験校の型によって合否が逆転することがあります。旭丘高校→Ⅴ型、明和高校→Ⅳ型など、型の仕組みと主な学校一覧、そして「自分に有利な型」の選び方まで徹底解説します。

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1. 校内順位決定方式とは?なぜ重要か

愛知県の公立高校入試(一般選抜)では、受験生の合否を決める最終的な「校内順位」を算出する際、各高校がⅠ型〜Ⅴ型の5パターンから自校の計算方式を選択しています。これが「校内順位決定方式」です。

この方式の最大の特徴は、同じ内申点・同じ当日点でも、志願する高校の「型」によって総合得点と校内順位が劇的に変わる点です。偏差値だけで志望校を選ぶと、この型との相性を見落とし、合格可能性を大きく損ねることがあります。

校内順位決定方式の3大ポイント
  • 各高校がⅠ〜Ⅴ型のいずれかを独自に設定している
  • 型によって内申点・当日点の比重(係数)が異なる
  • A・Bグループの出願2校それぞれに型が設定されており、両方の確認が必要

2. Ⅰ型〜Ⅴ型の計算式・特徴・有利なタイプ一覧

各型の計算式は、内申点(180点満点)と当日点(110点満点)に係数をかけて合算した「校内順位算出点」を算出します。係数が大きいほど、その要素が合否に強く影響します。

特性 計算式 最大得点 特徴・合否への影響 有利なタイプ
均等型 内申×1当日×1 290点 内申・当日点を同比率で評価する標準的な方式。特定の強みに偏らないバランスの取れた生徒に最適。専門学科・総合学科に多い。 バランス型
内申重視 内申×1.5 + 当日×1 245点 内申点に1.5倍の係数をかける方式。定期テスト・提出物に真面目に取り組み、高い評定を持つ生徒が有利。 内申点が高い人
当日重視 内申×1 + 当日×1.5 255点 当日点に1.5倍の係数をかける方式。内申点に不安があっても、本番テストで高得点なら逆転合格が可能。 学力検査点が高い人
内申超重視 内申×2 + 当日×1
(内申を2倍にして加算)
290点 内申点を2倍にして加算する「内申最強型」。3年間の実績を絶対的な基準とし、当日点の変動リスクを最小化。専門学科・工業科に多い。 内申点が最も高い人
当日超重視 内申×1 + 当日×2
(当日点を2倍にして加算)
310点 当日点を2倍にして加算する「純粋実力勝負型」。初見問題を解き切る思考力が問われる。上位進学校(普通科)の大部分が採用。 学力検査点が最も高い人
計算の基礎スケール(全型共通)
  • 内申点:中1〜中3の9教科評定を換算した 180点満点(中3は係数2倍で90点、中1・中2は各45点)
  • 当日点:5教科(国語・数学・社会・理科・英語)各22点=110点満点
  • これに型ごとの係数をかけた合算値(校内順位算出点)で順位が決まります
型は毎年変更される可能性があります
上記の計算式の方向性は変わりませんが、各高校の採用型は年度ごとに変更されることがあります。志望校が確定したら、必ず愛知県教育委員会が発行する「入学者選抜要項」で最新の型を確認してください。

3. 内申・当日点のウェイト比率を視覚化

各型で内申点(180点満点)と当日点(110点満点)に係数をかけた後、それぞれの比率がどのくらいになるかをバーグラフで確認しましょう。

内申点のウェイト 当日点のウェイト
Ⅰ型
内申 62%
38%
Ⅱ型
内申 71%
29%
Ⅲ型
52%
当日 48%
Ⅳ型
内申 77%
23%
Ⅴ型
45%
当日 55%

※ 内申点180点満点・当日点110点満点に各型の係数をかけた場合の比率。実際の合否判定ではこの合計点で全受験生を順位付けします。

4. 型別の主な採用学校一覧(公式データより)

以下は愛知県教育委員会が発行する公式の「入学者選抜要項(別紙)一般選抜」に基づく、各高校・学科ごとの校内順位決定方式です。同じ高校でも学科によって型が異なるため、必ず学科単位で確認してください。

型は年度ごとに変更される場合があります
下記は令和7年度(2025年度)実施の選抜要項に基づく情報です。最終確認は必ず愛知県教育委員会の「入学者選抜要項(別紙)」の最新版で行ってください。

🔴 Ⅴ型(当日点重視)── 普通科上位進学校に集中

Ⅴ型は普通科の上位・難関進学校を中心に幅広く採用されています。内申点の絶対差よりも当日点の実力で差がつく方式です。

高校名学科名エリア
旭丘普通Ⅴ型名古屋市
明和音楽Ⅴ型名古屋市
千種普通Ⅴ型名古屋市
瑞陵普通Ⅴ型名古屋市
松蔭普通Ⅴ型名古屋市
昭和普通Ⅴ型名古屋市
名古屋西普通Ⅴ型名古屋市
熱田普通Ⅴ型名古屋市
中村普通Ⅴ型名古屋市
天白普通Ⅴ型名古屋市
名古屋南普通Ⅴ型名古屋市
惟信普通Ⅴ型名古屋市
一宮普通・国際教養Ⅴ型尾張(第2群)
旭野普通・理数Ⅴ型尾張(第2群)
春日井普通Ⅴ型尾張(第2群)
新川普通Ⅴ型尾張(第2群)
西春普通Ⅴ型尾張(第2群)
小牧南普通Ⅴ型尾張(第2群)
一宮西・一宮南・一宮興道普通Ⅴ型尾張(第2群)
木曽川普通Ⅴ型尾張
阿久比普通Ⅴ型尾張
五条普通Ⅴ型尾張
半田・半田東普通Ⅴ型尾張
横須賀・東海南普通Ⅴ型尾張
岡崎普通・理数Ⅴ型三河
岡崎西普通Ⅴ型三河
刈谷普通・国際探究Ⅴ型三河
安城東普通Ⅴ型三河
西尾普通Ⅴ型三河
知立東普通Ⅴ型三河
豊田西普通Ⅴ型三河
豊田北普通Ⅴ型三河
時習館普通Ⅴ型三河(豊橋)
豊橋東普通Ⅴ型三河(豊橋)
新城有教館普通Ⅴ型三河
市立向陽普通・国際科学Ⅴ型名古屋市
市立菊里普通・音楽Ⅴ型名古屋市
市立名東普通・国際英語Ⅴ型名古屋市
市立桜台普通Ⅴ型名古屋市

🟣 Ⅳ型(内申超重視)── 工業科・農業科・商業科中心

内申点を2倍にして加算する方式。専門学科(工業・農業・商業など)に多く採用され、3年間の実績と学習姿勢が最も強く評価されます。

高校名学科名エリア
明和普通Ⅳ型名古屋市
中川青和キャリアビジネスⅣ型名古屋市
小牧工科工業Ⅳ型尾張
一宮起工科工業Ⅳ型尾張
佐屋農業・家庭Ⅳ型尾張
半田工科工業Ⅳ型尾張
半田商業商業Ⅳ型尾張
東海樟風総合情報Ⅳ型尾張
稲沢緑風館農業Ⅳ型尾張
岡崎工科工業Ⅳ型三河
岡崎商業商業Ⅳ型三河
刈谷工科(旧・刈谷北)工業Ⅳ型三河
高浜生活デザインⅣ型三河
豊橋工科工業Ⅳ型三河(豊橋)
豊川工科工業Ⅳ型三河
三谷水産水産Ⅳ型三河
新城有教館林業Ⅳ型三河
田口普通Ⅳ型三河

🟠 Ⅲ型(当日点やや重視)── 中堅普通科・一部商業科

高校名学科名エリア
千種食物Ⅲ型名古屋市
鳴海普通Ⅲ型名古屋市
瀬戸西普通Ⅲ型尾張
春日井東普通Ⅲ型尾張
高蔵寺・春日井南普通Ⅲ型尾張
長久手普通Ⅲ型尾張
丹羽普通Ⅲ型尾張
一宮北普通Ⅲ型尾張
小牧普通Ⅲ型尾張
津島東普通Ⅲ型尾張
大府普通Ⅲ型尾張
常滑普通Ⅲ型尾張
犬山普通・国際教養Ⅲ型尾張
豊田南・豊田普通Ⅲ型三河
碧南普通Ⅲ型三河
刈谷北普通Ⅲ型三河
西尾東普通Ⅲ型三河
鶴城丘総合Ⅲ型三河
豊橋南普通Ⅲ型三河(豊橋)
国府普通Ⅲ型三河
小坂井普通Ⅲ型三河
新城有教館総合(文理系)Ⅲ型三河
市立北・市立緑・市立富田・市立山田普通Ⅲ型名古屋市
市立西陵総合Ⅲ型名古屋市
市立名古屋商業商業Ⅲ型名古屋市

🟢 Ⅱ型(内申やや重視)── 総合学科・商業・一部普通科

高校名学科名エリア
南陽総合Ⅱ型名古屋市
日進普通Ⅱ型尾張
春日井泉商業・生活文化Ⅱ型尾張
古知野普通・総合ビジネスⅡ型尾張
犬山総合総合Ⅱ型尾張
江南商業・生活文化・福祉Ⅱ型尾張
尾北普通・総合ビジネスⅡ型尾張
豊田工科工業Ⅱ型三河
岡崎北普通Ⅱ型三河
岩津普通・家庭Ⅱ型三河
知立普通・福祉Ⅱ型三河
一色普通・生活文化Ⅱ型三河
豊橋商業商業Ⅱ型三河(豊橋)
豊丘総合(文理・専門)Ⅱ型三河
加茂丘普通・観光Ⅱ型三河
市立若宮商業未来ビジネスⅡ型名古屋市

🔵 Ⅰ型(均等型)── 専門学科・総合学科が中心

Ⅰ型は専門学科(工業・商業・農業)・総合学科・一部普通科で採用されています。内申・当日点のバランスが取れた方式です。

高校名学科名エリア
千種美術Ⅰ型名古屋市
守山普通(面接あり)Ⅰ型名古屋市
緑丘総合Ⅰ型名古屋市
愛知総合工科工業Ⅰ型名古屋市
愛知商業商業Ⅰ型名古屋市
名古屋工科工業Ⅰ型名古屋市
瀬戸・瀬戸北総合・瀬戸工科普通・総合・工業Ⅰ型尾張
春日井工科工業(面接あり)Ⅰ型尾張
豊明・日進西・東郷普通Ⅰ型尾張
岩倉総合総合Ⅰ型尾張
一宮工科工業Ⅰ型尾張
一宮商業商業Ⅰ型尾張
津島北翔・杏和普通・総合Ⅰ型尾張
半田農業・知多翔洋農業・総合Ⅰ型尾張
大府東・東浦・武豊普通Ⅰ型尾張
岡崎東総合Ⅰ型三河
幸田・安城南普通Ⅰ型三河
碧南工科・刈谷工科工業Ⅰ型三河
豊田東・知立総合Ⅰ型三河
猿投農林農業Ⅰ型三河
豊橋西総合Ⅰ型三河(豊橋)
蒲郡・蒲郡東総合・普通Ⅰ型三河
市立工業・市立工芸工業Ⅰ型名古屋市
市立桜台ファッション文化Ⅰ型名古屋市

※ 出典:愛知県教育委員会「令和7年度愛知県公立高等学校入学者選抜(一般選抜)別紙」。掲載は代表的な学校・学科を中心とした抜粋です。全校一覧は公式資料でご確認ください。

5. 近年の型変更トレンド

愛知県の公立高校では、2026年度入試に向けても一部の中堅・上位校が校内順位決定方式を変更する動きが見られます。全体的なトレンドとして「Ⅴ型(当日点超重視)へのシフト」が加速しています。

📈 近年の主な型変更トレンド
  • 春日井高校・阿久比高校など:Ⅲ型→Ⅴ型へ移行(当日点の重みが増大)
  • 佐屋高校(専門学科)など:Ⅳ型を継続(専門学科の内申重視化)
  • 明和高校(普通科):Ⅳ型を採用(内申点2倍算入)
  • 普通科全体として「当日点重視(Ⅴ型)」へのシフトが継続中

これは中学校での過度な内申点獲得競争に対するアンチテーゼとして、純粋な学力ポテンシャルを持つ生徒を積極的に評価しようとする教育現場からのメッセージとも言えます。

6. 自分の状況に合った型の選び方

受験生は大きく「内申先行・堅実型」と「実力突破・後伸び型」の2つに分かれます。それぞれ採るべき戦略が根本的に異なります。

📚 内申点が高い人

定期テスト・提出物・副教科も含めて評定が高い生徒(中3評定合計35以上が目安)

Ⅱ型 Ⅳ型

内申点(評定得点)の係数が大きい型の学校を狙うと、学力検査点への依存を抑えられます。当日に緊張で実力を発揮できなくても、掛け率で増幅された評定得点が強力な防波堤となり「逃げ切り」が可能です。特にⅣ型は評定得点のウェイトが最大なので、内申に強みがある生徒の最大の武器になります。

✏️ 学力検査点が高い・内申に不安な人

模試の点数は高いが中3の評定がやや低い生徒

Ⅲ型 Ⅴ型

学力検査点の係数が大きい型の学校なら、本番の実力で大逆転が可能です。特にⅤ型では学力検査1点の重みが2倍になるため、評定得点のマイナス分を本番で相殺できます。旭丘・向陽など最難関校がⅤ型を採用しているのは、実力一本勝負を望む生徒に大きなチャンスです。

A・Bグループ両方の型を確認しよう
  • A・Bグループで出願する2校は、それぞれ異なる型が設定されていることがあります
  • 例:「Aグループ:Ⅴ型(旭丘)+ Bグループ:Ⅱ型(昭和)」のような組み合わせも存在します
  • 2校ともに自分の強みと合っているかを必ず確認した上で出願校を決めましょう
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7. よくある質問(Q&A)

Q旭丘・向陽などトップ校はなぜⅤ型(学力検査重視)なのですか?
A
トップ校の受験生は中3の評定が40〜45点に収束しやすく、評定得点だけでは差がつきにくいという構造的な問題があります。そこでⅤ型(評定×1+学力検査×2)を採用することで、初見の難問を解き切る真の思考力を持つ生徒を選抜しようとしています。
学力検査点に係数2がかかるため、評定得点が同じ場合でも学力検査で1点多く取れれば最終的な校内順位点で2点のアドバンテージになります。
Q明和高校(普通科)はトップ校なのになぜⅣ型(内申重視)なのですか?
A
明和高校(普通科)はⅣ型(評定×2+学力検査×1)を採用しています。「一発勝負のテスト点数よりも、3年間コツコツと積み上げた実績と学習態度こそが入学後の成長を担保する」という教育哲学を持っています。
全教科において隙のない完璧な学習習慣を持つ「ジェネラリスト」型の生徒を高く評価するための設定です。なお音楽科はⅤ型を採用しており、学科によって型が異なる点にも注意が必要です。
Q型は毎年変わることがありますか?
A
はい、年度によって変更される場合があります。令和8年度入試でも一部の学校が型を変更しています。近年は特にⅢ型→Ⅴ型への移行(学力検査をより重視する方向)が加速している傾向があります。
志望校が確定したら、必ずその年度の愛知県教育委員会「入学者選抜要項(別紙)」で最新の型を確認してください。前年の情報をそのまま使いまわすのは危険です。
Qボーダーライン上にいるとき、型はどう影響しますか?
A
ボーダーライン上でこそ型の影響が最大化します。
  • Ⅴ型の場合:学力検査を2点多く取れると校内順位点で4点差になり逆転しやすい
  • Ⅳ型の場合:当日に少し失敗しても、高い評定得点(×2)が強力な防波堤になる
「自分の強み(評定が高い or 学力検査点が高い)と型の相性」が、ボーダーでの合否を分ける最大の要因です。
Q専門学科にも校内順位決定方式はありますか?
A
はい、専門学科にも同じⅠ〜Ⅴ型が適用されます。専門学科は学区制限なく県内全域から受験できますが、合否計算の仕組みは普通科と同様です。
傾向として、農業科・商業科・工業科などの実習を重視する専門学科はⅣ型(評定重視)を採用するケースが多いです。志望する学科の型は必ず個別に確認してください。

8. まとめ・次のステップ

このページのまとめ
  • 各高校がⅠ〜Ⅴ型を独自に選択しており、同じ点数でも型によって校内順位(合否)が変わる
  • 正式な計算式(令和8年度):
    Ⅰ型:評定×1+当日×1 Ⅱ型:評定×1.5+当日×1
    Ⅲ型:評定×1+当日×1.5 Ⅳ型:評定×2+当日×1 Ⅴ型:評定×1+当日×2
  • 旭丘・向陽(普通)→Ⅴ型、明和(普通)→Ⅳ型、明和(音楽)→Ⅴ型など、学科単位で型が異なる場合がある
  • 評定得点が高い人はⅡ・Ⅳ型の学校が、学力検査点が高い人はⅢ・Ⅴ型の学校が有利
  • 工業・農業・商業などの専門学科はⅣ型が多く、普通科の上位進学校はⅤ型が集中している
  • 近年は普通科全体でⅤ型(学力検査重視)へのシフトが加速している
  • A・Bグループ両方の型を確認し、自分の強みと合った組み合わせを選ぶことが合格への最短ルート

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