内申点の計算方法を完全解説
9教科45点 → 換算内申90点・傾斜配点まで
「内申点ってどうやって計算するの?」「専門学科は傾斜がかかるって本当?」「いつの成績が使われる?」愛知県の公立高校入試に絞って、公式情報をもとに実際の数字のシミュレーションとともに徹底解説します。
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内申点とは何か(9教科・45点満点)
内申点とは、中学校で学ぶ9つの教科の成績(評定)を合計した数値のことです。愛知県の公立高校入試では、当日の「学力検査(5教科・110点満点)」と並んで、内申点が合否判定の大きな軸となります。
主要5教科と実技4教科の9教科
各教科の評定は1〜5の「絶対評価」
各教科の評定は、定期テストの点数だけでなく、授業態度・提出物・主体的に学習に取り組む態度なども含めた総合評価で1〜5の5段階で決まります。テストの点数だけで評定が決まるわけではない点が重要です。
この「45点満点の素内申」が、愛知県の換算ルールで加工されて「換算内申(90点満点)」に変換されます。専門学科の場合はさらに傾斜がかかります。
いつの成績が使われるか(愛知県は中3・2学期末のみ)
使用される成績:中学3年生の2学期(後期)末の評定のみ
愛知県教育委員会の公式規定では、合否判定に使われる調査書(内申書)の「学習の記録」は第3学年(中学3年生)の評定を対象とすることが明記されています。中1・中2の成績は調査書に記載されますが、点数化(換算内申への計算)には一切含まれません。
12月末(2学期末)時点の成績が使われる
2023年度(令和5年度)からの入試改革により試験日程が早まったことに伴い、現在の愛知県公立高校入試では、中学3年生の12月末・2学期末時点の内申点が入試用の調査書として高校へ提出されます。
そのため、2学期の定期テスト・提出物・授業態度が内申点に直結します。3学期の成績を待つ必要はなく、12月末までの取り組みが勝負となります。
2学期制の中学校に通っている場合
愛知県では2学期制を採用する中学校もあります。その場合も、高校へ提出する調査書の作成時期(12月末〜1月)に合わせて、前期の成績+後期前半(12月まで)の定期テストや提出物の成績を総合した評定が「中学3年生の評定」として算出され、提出されます。
2学期制の生徒も、秋以降の後期中間テストなどの結果が公立高校受験用の内申点に直結しますので、油断は禁物です。
この制度で特に有利になるのはどんな生徒か
- 中1・中2は部活や生活リズムで成績が伸び悩んだが、中3から本気で勉強に向き合った生徒
- 思春期のスランプを乗り越えて、中3の2学期に評定を大幅に引き上げた生徒
中1・中2の成績は点数化されませんが、高校によっては面接・推薦選抜などで中学3年間の全体的な様子を参考にする場合があります。また、中1・中2で身につけた学習習慣・基礎学力は中3の成績に直結するため、早い段階から丁寧に取り組む姿勢は大切です。
換算内申(90点満点)への計算方法
愛知県では、素内申(45点満点)をそのまま使うのではなく、中3の評定合計を2倍にした「換算内申(90点満点)」を入試に使用します(傾斜配点を行う場合を除く)。
素内申と換算内申の対応一覧
| 9教科の平均評定 | 素内申(合計) | 換算内申(×2) |
|---|---|---|
| オール5(全教科5) | 45点 | 90点 |
| オール4(全教科4) | 36点 | 72点 |
| オール3(全教科3) | 27点 | 54点 |
| オール2(全教科2) | 18点 | 36点 |
| 主要5教科が4・実技4教科が3 | 32点 | 64点 |
| 主要5教科が3・実技4教科が4 | 31点 | 62点 |
素内申が1点違うと、換算内申では2点の差になります。たとえば音楽の評定が3→4に上がるだけで換算内申は2点アップします。「あと2点足りない」という状況を1教科の積み重ねで解決できることも。9教科すべてを大切にすることが重要です。
傾斜配点の仕組み(専門学科・当日点・Ⅰ〜Ⅴ方式)
愛知県の公立高校入試における「傾斜」の仕組みは、大きく3つのパターンに分けられます。どのパターンが適用されるかは、受験する高校・学科によって異なります。
傾斜① 専門学科の「内申点」傾斜配点
学科の特色に合わせ、特定の教科の評定のみを1.5倍にして換算内申を計算する学科があります。愛知県教育委員会の公式実施要項に次の学科が規定されています。
傾斜② 全日制単位制高校の「当日点」傾斜配点
愛知県の「全日制単位制高校」を受験する場合、当日の学力検査(5教科)に特殊な傾斜配点が行われます。
5教科のうち、得点が高かった上位3教科を2倍にして計算します。残りの2教科と合計した点数(最高176点)を、最終的に110点満点に換算します。
平均的にまんべんなく点を取るよりも、特定の科目で突出して高得点を取れる「尖った学力」の生徒を評価するための仕組みです。得意教科がはっきりしている生徒に有利です。
傾斜③ Ⅰ〜Ⅴ方式による「内申点または当日点」への傾斜
すべての一般選抜校において、各高校が「Ⅰ〜Ⅴ方式」のいずれかを選択・公表しており、これによって換算内申(90点)と当日点(110点)の比重が変わります。
| 方式 | 特徴 | 計算式 | 向いている生徒 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ方式 | 均等型(標準) | 内申×1.0 + 当日×1.0 | 内申・当日ともに安定している |
| Ⅱ方式内申重視 | 内申を1.5倍 | 内申×1.5 + 当日×1.0 | 内申が高く本番は苦手な生徒 |
| Ⅲ方式当日重視 | 当日を1.5倍 | 内申×1.0 + 当日×1.5 | 模試が高く内申が低めの生徒 |
| Ⅳ方式内申超重視 | 内申を2.0倍 | 内申×2.0 + 当日×1.0 | 内申が高い・提出物が完璧な生徒 |
| Ⅴ方式当日超重視 | 当日を2.0倍 | 内申×1.0 + 当日×2.0 | 実力派・上位進学校志望の生徒 |
内申点が高いが模試の偏差値が平均的な生徒はⅡ方式・Ⅳ方式を採用している高校が有利です。反対に、模試で高得点を取れるが実技教科の評定が低い生徒はⅢ方式・Ⅴ方式を採用している高校を選ぶことで逆転の可能性が高まります。志望校がどの方式を採用しているかは、各高校が事前に公表しますので必ず確認しましょう。
計算シミュレーション(実際の数字で)
実際の数字を使って、さまざまなケースで換算内申と総合点を計算してみましょう。
普通科・傾斜なし:換算内申の計算例
専門学科・傾斜あり:国際英語科の計算例(英語の評定1.5倍)
英語の評定が5の場合と、英語の評定が4の場合で、換算内申がどう変わるかを比較します(他の教科はすべて評定3と仮定)。
※傾斜配点後の満点は90点を超えることがあります(英語5×1.5+他8教科5=47.5点→×2=95点が最高)
英語の評定が3と5では、傾斜なしなら素内申の差は2点ですが、1.5倍の傾斜がかかると差が3点になります。さらに×2で換算すると換算内申では6点の差に広がります。英語が得意なら国際系の学科で大きなアドバンテージになります。
Ⅰ〜Ⅴ方式による総合点の比較(内申54点・当日70点の生徒の例)
※この生徒の場合、Ⅴ方式の高校が最も高い総合点になります。
内申が低くて当日点が高い生徒はⅤ方式の高校を選ぶと有利になり、内申が高くて当日点が低い生徒はⅣ方式の高校を選ぶと有利になります。志望校の方式を事前に調べて、自分の成績特性に合った高校を選ぶことが愛知県入試の重要な戦略です。
よくある質問(FAQ)
合否判定の点数計算には含まれません。愛知県の公式実施要項では「第3学年(中学3年生)の評定」のみを換算内申の計算対象としています。
中1・中2の成績は調査書に記載されますが、点数化はされません。ただし高校によっては推薦選抜や面接で参考にする場合があります。また、中1・中2で積み上げた基礎学力は中3の成績に直結するため、早い段階からの学習習慣は大切にしましょう。
挽回は可能です。ただし戦略的に取り組む必要があります。
最終的な合否は「換算内申(90点)+当日の学力検査(110点)」の合計点で決まります。換算内申で失った分は、当日の主要5教科のテストでカバーする戦略が有効です。またⅢ方式・Ⅴ方式(当日点重視型)を採用している高校を選ぶことで、内申のビハインドをより大きく挽回できます。
愛知県教育委員会が毎年発表する「公立高等学校入学者選抜実施要項」に正式に規定されています。各高校・学科の採用方式(Ⅰ〜Ⅴ)も同要項または各高校の公式サイトで公表されます。
傾斜の対象学科・教科は年度によって変更される可能性がありますので、受験する年度の最新の要項を必ず確認してください。
いいえ、テストの点数だけでは決まりません。
評定(1〜5)は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で絶対評価されます。定期テストの点数だけでなく、毎日の授業態度・提出物・ノート・小テスト・発表・実技のパフォーマンスなども評定に影響します。特に実技4教科は授業中の取り組みが評定に直結しやすいため、毎回の授業への真剣な参加が内申対策の基本です。
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